会長挨拶

新年度のご挨拶
- 八木 雅之
- 教育学部同窓会長
房総の風薫る
大学入試も一段落し、本学入学予定者の手続きも完了したそうである。4月5日には入学式が執り行われた。同窓会への加入手続きも同時に行われ、順調に進んでいると事務局から聞いた。同慶にたえない。
そんな話を聴きながらふと思い出した。私どもが受験したころ、合否は自分で掲示板を見に行くか合格電報を依頼するしかなかった。
その文面は確か合格の場合は「房総の風薫る」、駄目な場合は「房総の波高し」だったような気がする。今思うに結構味わい深い文面である。ちなみに、合格電報は各部活の貴重な収入源だったそうだ。
私的なことであるが、齢八十近い私は健康維持のためにご多分に洩れず散歩を欠かさない。拙宅が海に近いこともあって散歩の場所は海岸だ。海風が心地良い。胸いっぱいに海風をほおばっている。いわば毎日が「房総の風薫る」気分を満喫しているのだ。これ以上のぜいたくはないだろう。もっとも風は薫るばかりではない。時には強風で海が荒れ波高く砂浜に押し寄せる。母校の合否を代わりばんこに味わう日常、いいものである。